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舞台『マルグリット』大阪公演感想


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  舞台『マルグリット』の感想について
  書いて×描いております。
  
ネタばれですので、内容を知りたくない方は、
  今すぐ「前ページに戻る」で戻っていただくか、
  コチラ→地球の王様TOPで、当サイトのTOPへ
  戻ってください。



  「読んでも大丈夫だよ」という方だけ、
  覗いてやってください♪( ゚ ▽ ^*)ノ⌒☆



  あと、
  長文で、寺脇さんLOVE×LOVE感想ですので
  あらかじめご容赦ください(笑)。
  春野さん&万里生さんファンの皆さま、ごめんなさい。
  先に謝っておきます。
  そして、
  言葉遣いがおかしくて、感想に対して不快な思いを
  抱かせてしまうかもしれません。
  ごめんなさい。



  それでは、どうぞ。
                          2009.5.11 cometiki拝


2度目の観劇となる、舞台『マルグリット』。
2009年3月1日の大阪公演観劇分の感想をUPします。

ようやく、
寺脇・オットー様のホンモノの正装姿が、
描けました(笑)。
以前描いたイラストが、どんだけエエ加減じゃったか
いうのが、よくわかります・・・(|||_ _ )

劇中では、
こんな穏やかに微笑んでおられる事は、ない(?)
オットー様ですが、サービスショット☆って事で←何の??



光と音の洪水が印象的だった
舞台『マルグリット』in赤坂ACTシアター
梅田芸術劇場では、その光が無かった。。。
そういう照明に変更されたのかもしれないのですが。
(公式ブログでは、そうじゃないらしい事が書かれてました)
ACTシアターの照明がとっても残っているので、何だか
勿体無い気がしました。

あ。
映像はキレイでしたよ♪
セットと融合されてて・・・とても不思議な空間が生み出されて
おりました。
舞台の奥行き以上の”広さ”が、巧く作り出されているのだ。
一瞬、「外?!」と思わせる程。

音楽も美しかったぁ・・・。
寺脇さん、春野さん、万里生さんを始め、複数人のキャスト
の方々が歌うシーンは、ACTシアターの時よりも聞きやす
かった気がします。

寺脇さんは、歌声に更に艶が出ていて色っぽかった♪
お芝居も。
オットー様なのだよなぁ・・・
マルグリットに届かぬ愛を抱いての、切ない気持ち。
痛い程伝わってきた。
そして、
やっぱりオットー様を応援してしまう、私(苦笑)。
だって!
仕方ないじゃないかっ!
オットー様が大好きなんだもの!!




全体的な”舞台”としても、ACTシアターの時よりグンと
深みが増していて、素晴らしい作品となっていました。
”チーム・マルグリット”!!って感じです!!
前回よりは、話の筋を客観的に書けそうなので、書いてみます。





ドイツの占領下に置かれている、パリ。
そこで暮らす人々の中には、敵であるドイツ人と懇意にし、
貧困や迫害から逃れ、恩恵を受けている者もいた。

マルグリットは、ドイツ人・オットーの愛人だ。
金と引き換えに、偽りの愛で贅沢な暮らしをしている。
友人達を招いてのパーティー。
豪華な食事。高価なプレゼントの数々。

40歳の誕生日。
友人達が誕生日パーティーを開いてくれた。
「2人きりで過ごしたい」というオットーを説き伏せて、
ジョルジュの呼んだバンドで、ダンスを楽しむ。
しかし、
あまりに男達とベタベタ踊っているので、オットーの逆鱗に
触れてしまう。
気不味い沈黙が流れる―・・・
そこに、アルマンが昔。歌姫だった頃、マルグリットが歌って
いた『チャイナドール』を弾き始める。
沸き立つ友人達。
「歌はもうやめたの」と渋るマルグリットだったが、皆の期待に
応えて歌う。
未だ衰えないその素晴らしい歌声に、拍手が送られる。

場が和んだ所へ、空襲警報が―・・・
皆に避難するよう指示する、オットー。
逃げ惑う人々。
だが、マルグリットだけは部屋の片隅で小さくなっていた。
「逃げないんですか?」と問うアルマンに、「暗い所が怖いの」
と答えるマルグリット。
アルマンは、そんなマルグリットにピアノを弾いてあげる。
緊迫した空気の中、アルマンはマルグリットとの出会いを語り
、2人で『チャイナドール』を歌う。
見詰め合う2人。
オットーの家の近くに、爆弾が落ちる。
抱き合う2人は、自然と唇を重ねる―・・・

空襲警報が収まり、人々が部屋に戻って来る。
マルグリットとアルマンは、何事も無かったかのように振舞う。
友人達が帰った後、アルマンが戻って来る。
マルグリットに「もう一度会いたい」と。
マルグリットは、そんなアルマンと会う約束をする。



寝室で、マルグリットはアルマンにときめいている自分に気付く。
オットーの愛人になってから、諦めていた感情。
戸惑いと喜び。
寝室にやって来たオットーは、先程のパーティーでの態度を
マルグリットに詫び、自分が「愛人としてではなく、本当に愛して
いるのだ」という事を告白する。
だが、マルグリットは全く聞こうとしない。
怒りと失望で我を忘れる、オットー。
マルグリットを”愛人”として扱うが、それは自分の本意では無い
事に気付く。
「愛しているフリだけでいい。それでよしとしよう」
マルグリットが傍に居てくれるだけでいいのだ、と。オットーは
自分に言い聞かせるようにして、マルグリットを掻き抱く。



アルマンは公園で、マルグリットを待っていた。
自分の人生は、彼女と出会う為にあったのだ・・・と、恋する気持ち
を隠さない。
マルグリットは、そんなアルマンを遠くから見つめ、「もしもう一度
会ってしまったら、この気持ちを抑えられなくなるかもしれない」と
いう不安に駆られる。
会おうか、会うまいか・・・
迷っている所を、アルマンに見つかってしまう。
「会いに来てくれた!」と喜ぶアルマンだったが、「お別れを言いに
来ただけ」と突っぱねる、マルグリット。
アルマンは、マルグリットの気持ちが理解できず、苦しむ。



戦争は激化していて、アルマンの姉・アネットの恋人である、ユダヤ
人のルシアンが生き難い世の中になっていた。
2人の友達であるピエロは、楽観的にルシアンを励ますが、それが
ルシアンを傷つけ喧嘩になってしまう。
アルマンが戻って来て、「マルグリットの事は、どうかしていた」と
アネットとルシアンに詫びる。



ピエロは、アネット宅からの帰り道。
オットーの家からの盗品を、ドイツ兵に見つかり逮捕されてしまう。
そして、ルシアンがユダヤ人である事を言ってしまう。



ルシアン逮捕に向う、ドイツ兵。
ピエロを囮に、ルシアンを部屋から出すが、ピエロが身を挺して
ルシアンを逃がす。



ルシアンはパリに居られなくなってしまう。
アネットはアルマンと3人で、パリを出ようと提案する。
アルマンは、悩むものの、マルグリットの事を諦めた以上、パリに
未練は無いとして、アネットの提案を受け入れる。
「駅で待ち合わせましょう」と言って、アネット達が出て行く。
アルマンは、自室で楽譜等をまとめ旅に出る支度をする。
「コンコン」とドアがノックされる。
「誰?」と問うアルマンに、「私。マルグリットよ」と答える声。
ドアを開くとそこには、マルグリットが立っていた。
マルグリットは、やはりアルマンの事が忘れられなくて、恥を忍んで
やって来た事を告げる。
アルマンは歓喜し、アネットとの約束も忘れ、マルグリットを抱締め
た。



駅で、待ち合わせ時間に来ない弟を心配する、アネット。
ルシアンは2人で行こうというが、アネットはアルマンを置いては
行けないと言う。そして、ルシアンだけを先に旅立たせる。



オットーは、マルグリットが頻繁に外出をしている事に気を揉む。
部下のヘルマンに、素行調査を依頼する。



アルマンと愛し合う、マルグリット。
だが、いつまでもオットーと別れないマルグリットを、アルマンが
責める。
「2人で生きてゆこう!」
その言葉に、マルグリットはアルマンとパリを出る決意をする。



アネットは反組織の手伝いをしながら、アルマンの身を心配する。
アルマンの家にやって来たアネットは、オットーの部下に捕まって
しまう。



オットーは部下からの報告で、マルグリットがアルマンと愛し合って
いる事を知る。嫉妬に身を焦がす、オットー。
そこへマルグリットが戻って来る。
オットーが何も知らないと思って、嘘を吐く。その姿に、オットーは
激昂する。
捕まえたアネットを拷問し、マルグリットの前に連れて来る。
マルグリットは、アネットを「これ以上、傷つけない」という交換条件
で、オットーの言うままにアルマンへ別れの手紙を書く。



マルグリットから手紙を受取ったアルマンは、彼女に裏切られたと
信じ、憎しみに駆られる。
そこへルシアンとピエロが現れ、アネットがドイツ兵により拷問を
受けた事を知る。
アルマン達は、アネットを取り戻しオットーを暗殺する事を計画する。



オットーの家では、珍しくマルグリットがオットーをパーティーへ
誘っていた。「行く気がしない」というオットーを、マルグリットは
言葉巧みに誘い出す。



パーティーへ現れた、オットーとマルグリット。
そこには仮装したアルマン達も居た。
パーティーが佳境にさしかかり、人々が混乱した瞬間。
アルマンはオットーに銃口を向ける。
「バン!バン!バン!」
胸を押さえ、倒れるオットー。
騒然となる人々。



オットーが亡くなり、マルグリットは無一文で彷徨っていた。
もう一度歌手として、生きたいマルグリットは、ジョルジュを頼る
ものの、追い返されてしまう。
途方に暮れる、マルグリット。



その頃、アルマン達は国を取り戻す事に成功し、歓喜に沸いて
いた。マルグリットの事を忘れたように振舞うアルマンに、ルシアン
が「オットー暗殺の手助けをしてくれたのは、マルグリットだ」という
事実を告げる。
裏切られた訳では無かった事を知ったアルマンは、マルグリットの
元へ向う。



マルグリットは、民衆によって「敵国と寝た売女」として、リンチに
遭っていた。ボロボロになり、息も絶え絶えなマルグリット・・・
そこにアルマン達が現れる。
「医者を探して来てくれ!」とピエロに頼む、アルマン。
しかし、マルグリットはアルマンの手の中で冷たくなっていった。
「医者が、見つからなかった」と言って戻って来たピエロに、
アルマンは「もう必要ないよ」と言い、マルグリットを抱きかかえる。
そして、光の中へと消えてゆく―・・・





ざっくりと、こんな感じでした。
モロねたバレでございます。。。

ただ。
やはり。
オットーが不憫でなりません。
一瞬でも、しあわせだった時はあったんだろうか?

そんな事をおもいます。
で。
「こんなんだったらどよ?マルグリット!!」というのを、
ざっくり×ざっくり書いてみます。

もぉ、ここからは全くもってcometikiの自己満足部分に
突入致します
ので、嫌な空気を感じ取った方。また、
舞台『マルグリット』をこよなく愛する方は、「前ページに
もどる」か、コチラ→地球の王様TOPで当HPのTOPに
戻ってください。
気分を害される可能性が高いので。。。



相変わらずですが、ぼんやりとした輪郭だけですので、
足りない部分や、ツッコミ所満載の所は、各自で妄想してください
ませ←どんな作者や
では、どぞ。



















                     《マルグリット》



○オットーの屋敷
 マルグリットのパーティーに集まっている、友人達。
 その中心でマルグリットが、狂乱に興じている。
 そこへオットーが鬼の形相で現れる。

オットー「何だ、コレは?」
マルグリット「何って、私の誕生パーティーよ?皆がお祝いしてくれてるの♪」
オットー「(呆れた溜息を吐いて)なら、もう充分だろう。こんなに飲んで」と、
 マルグリットの頬に手を添える
マルグリット「いや」と、オットーから離れる

 オットー、「パンパン」と手を叩く。

オットー「さあ、皆!パーティーは終りだ!」
友人A「あら。そんな事言わずに、将軍も一緒にお祝いしましょうよ」
友人B「そうそう!いつまでも美しいマルグリットに乾杯♪」

 擦り寄ってくる、友人A・友人Bを交わして、オットー。ジョルジュの元へ

オットー「ジョルジュ。君から頼まれていた、ガソリンの配給権だが手配して
 おいた」
ジョルジュ「そうですか。ありがとうございます!」

 ジョルジュ、「パンパン」と手を叩く。

ジョルジュ「さあさあ、皆!続きは私の家でやらないか?極上のワインが手に
 入ったんだ」

 友人達、歓声に沸く。

ジョルジュ「では、失礼致します」

 友人達、退出。
 2人きりになる、オットーとマルグリット。
 背を向けて立ち尽くす、マルグリットの元へ向う、オットー。
 冷たい声で語りかける。

オットー「今日は2人きりで祝いたい…と、言ったハズだが?」

 マルグリットの肩を抱き、顎を掴むと無理矢理目を合わせる。

マルグリット「(怯え)わざわざ来てくれた友人を、追い返せと言うの?」
オットー「(失笑)友人?あいつ等は、君の事をキャビアかガソリンの配給権
 位にしか思ってないぞ?」

 マルグリット、口を一文字にしてオットーの手を払いのけると、自分の身体
を自分で抱く。
 オットー、マルグリットの背に向って囁く。

オットー「君を愛しているのは、私だけだ」



                      ○  ○  ○



○寂れた建物
 オットーの家を抜け出して来た、マルグリット。
 微かに聞こえる音楽を頼りに、建物の中に忍び込む。
 中では、アルマン・アネット・ルシアン・ピエロ達を中心に、軍に隠れて音楽
を楽しむ人達が居た。
 ピアノを弾いている、アルマンに近付く、マルグリット。
 歌うアネットに、歌手だった頃の自分を重ねる。

アルマン「みない顔だね、お姉さん」
マルグリット「え…ええ。初めて来たから…上手ね、ピアノ」
アルマン「ああ。コレで食ってるから♪」
マルグリット「え?」
アルマン「今はこんなトコで演ってるけど、たまに大金持ちの家のパーティー
 とかで弾いたりもするんだ」
マルグリット「そうなの…」

 表情の曇ったマルグリットを見て、アルマン。アップテンポな曲へシフトする。

アネット「コラ!また勝手に曲変えて〜」
アルマン「いいじゃん。歌えよ、アネット」
マルグリット「あ…私。歌っていい?」
アルマン「え?」
アネット「歌えるの?歌って!」

 マルグリット、歌声を披露する。

アルマン「!(マルグリットに恋をする)」

 歌い終えたマルグリットに、惜しみない拍手が送られる。
 誇らしげな、マルグリット。
 そこへ空襲警報が鳴り響く。
 霧散する人々。
 アルマン、マルグリットの手を掴む。

アルマン「名前は?」
マルグリット「必要無いでしょう?」
アルマン「どうして?次に会えた時、君の名を呼びたい!」
マルグリット「会えるハズ無いわ!放して!」
アルマン「会いに行くから!僕が!」と、力強い目で見つめる

 マルグリットとアルマン、誰も居なくなった場所で見詰め合う。
 「ドーン!」と近くに爆弾が落ちる。
 抱き合う2人。
 しばし、沈黙。
 互いの無事を確認するように見詰め合い、自然と唇を重ねる。

マルグリット「マルグリット」
アルマン「アルマン」

 「ドーン!」と遠くに爆発音。

アルマン「ここは危険だ。逃げよう―…」

 「マルグリット様〜!」と、男達の声。
 マルグリット、アルマンを突き放す。

マルグリット「逃げて!」
アルマン「(?)でも…」
マルグリット「お願い!また出会う為に、今は逃げて!」
アルマン「!」

 アルマン、マルグリットの手を取り、薬指に再会を誓うキスをする。
 アルマン、走り去る。
 その後姿に、ときめくマルグリット。



                      ○  ○  ○



○オットーの屋敷
 オットーの部下2人に囲まれ、俯いて立つ、マルグリット。

オットー「どこに隠れているのかと思えば、まさかお出掛けとはな」

 オットー、マルグリットの髪の毛を手に取り、嗅ぐ。
 背後に回り、抱締め囁く。

オットー「外は危険だと、あれ程言っておいたのに。君が無事で本当に
 良かった」

 オットー、マルグリットの首筋にキスをする。
 顔を上げると、”将軍”の声で…

オットー「ヘルマン!」
ヘルマン「はっ!」と、扉から入ってくる
オットー「門番を連れて来い」

 ヘルマン、一礼して出て行く。部下2人も続く。

マルグリット「(ハッとして)やめて、オットー」

 ヘルマンと部下2人が、門番を連れて来る。

マルグリット「ねぇ、オットー」

 オットー、縋りつくマルグリットを突き放す。
 マルグリット、床に倒れる。

オットー「いつも任務ご苦労。門番の仕事は疲れるだろう?」

 門番A・門番B、顔を見合わせ口篭る。

オットー「(上等の笑顔で)楽にしてやる」

 胸元から拳銃を取り出すと、一瞬のためらいも無く2人を撃ち殺す。

マルグリット「いやぁぁぁぁぁっ!!」

 マルグリット、泣き崩れる。
 ヘルマンと部下2人が門番A・門番Bを片付ける。
 オットー、跪きマルグリットをあやすように抱締める。

オットー「嗚呼、マルグリット。愛する君を失うなんて、一時たりとも考えさせ
 ないでくれ。例え神であろうとも、私から君を奪う事は許さない!愛してる
 ―…」
マルグリット「…」と、言葉無く涙を流す



                      ○  ○  ○



○アネット達の家
 談笑している、アルマンとアネット。
 そこへピエロが戻って来る。

ピエロ「オイ!わかったぞ!あの女の正体!」
アルマン「”あの女”じゃない!マルグリットだ!」
アネット「もう、この子ったら。口を開けば、マルグリット、マルグリットって…」
アルマン「だって、会う約束をしたんだ!」
ピエロ「あ〜…それ、だがな」と、咳払いする
アルマン「何だよ?」
ピエロ「あの女はやめとけ!」
アルマン「はあっ?!何言ってんだよ?あ、コレか?」と、煙草を取り出す
ピエロ「そうそう、ちょうど一服したかったんだよ…って、違うよ!」
アルマン「じゃあ何だって言うんだよ!」
アネット「ねえ、ピエロ。誰なの?」

 ピエロ、アルマンとアネットを交互に見てから、一息吐く。

ピエロ「将軍・オットーの愛人だ!」
アルマン&アネット「!?」

 アルマン、ふらふらと椅子に腰を落とす。

アルマン「彼女が?…嘘だ…」

 アネット、アルマンの肩に手を添える。

アネット「本当なのね、ピエロ?」
ピエロ「ああ!」と、吐き捨てる
アネット「ねえ、アルマン…」
アルマン「信じない!彼女が愛人だなんて!」

 アルマン、アネットの手を払いのけ、立ち上がる。

アルマン「だって、聞いただろう?彼女の澄んだ歌声!見ただろう?女神
 みたいな美しさ!」
ピエロ「それで将軍殿を手玉にとってんのさ」
アルマン「彼女は違う!」

 アルマン、ピエロに掴みかかる。
 制止しようとする、アネット。
 そこへ、ルシアンが現れる。

ルシアン「そこまで言うなら、アルマン!会いに行くといい」
アネット「ルシアン!何言うの?そんなの無理よ!」
ルシアン「そうでもないぜ?今度のオルガ邸のパーティー。将軍殿も出席され
 るらしい」
ピエロ「仕事か?」
ルシアン「ああ。どうする?」と、アルマンに
アルマン「行くよ!」



                      ○  ○  ○



○オルガ邸
 仮装して演奏している、アルマン達。
 そこへ、オットーとマルグリットが連れ立って現れる。

オルガ「これは、これは将軍殿」
オットー「お招きいただき、ありがとうございます」
オルガ「マルグリット様も、ようこそいらっしゃいました」
マルグリット「…」と、無表情のまま
オットー「すみません。どうも体調がすぐれぬようで」
オルガ「そうですか。よろしければ別室にご案内しますが?」
オットー「必要ありません」

 「私が居れば」と言うように、オットー。マルグリットの腰を抱く。

オルガ「それではどうぞ、お楽しみください」と、去る

 オットーの周囲には、すぐに人垣が出来る。
 マルグリット、目立たぬようにオットーの傍から離れる。
 「ふっ」と、ピアノが曲調を変える。
 (前出で、マルグリットが歌った曲)

マルグリット「?」と、聞き覚えのある曲に、ピアノの方を見る。

 仮面の下から、アルマンが笑顔を送る。

マルグリット「!」

 マルグリット、手に持っていたグラスを落とし、割ってしまう。

オットー「どうした?大丈夫か?」と、駆け寄る
マルグリット「(青ざめて)ええ、大丈夫…」
オットー「真っ青じゃないか?少し、奥で休ませてもらいなさい」

 オルガ邸の使用人がマルグリットを抱えるようにして、その場を後にする。



○オルガ邸・別室
 長椅子に身を横たえている、マルグリット。
 そこへ忍んで来る、アルマン。

アルマン「マルグリット」
マルグリット「(ビクッとして)…アルマン?」と、身体を起こす
アルマン「会いに来たよ」と、近付く
マルグリット「どうして?」
アルマン「(きょとんと)だって、約束したじゃないか?」

 マルグリット、両手で顔を覆う。

アルマン「大丈夫?」と、手を伸ばす
マルグリット「触らないでっ!」と、払いのける
アルマン「(悲しげに)ごめん」
マルグリット「あ…いえ…私こそ…」

 アルマン、無邪気に微笑んで

アルマン「マルグリット。僕は君が好きだ」
マルグリット「え?」
アルマン「今日はね、それを伝えに来たんだ」

 マルグリット、立ち上がりアルマンに背を向ける。

マルグリット「ダメよ」
アルマン「ダメ?」
マルグリット「私はダメなの!」
アルマン「君が将軍の愛人だから?」
マルグリット「!?」と、振返る
アルマン「でも、僕はマルグリットが好きだ」
マルグリット「ダメ…」と、震える
アルマン「ねぇ、何がダメなの?君の気持ちを聞かせて?」
マルグリット「…」と、力なく首を左右に振る

 アルマン、マルグリットの手に触れる。

マルグリット「!」と、顔を上げアルマンと目が合う
アルマン「僕の事、嫌い?」
マルグリット「…」
アルマン「嫌いならそう言って。諦めるから」
マルグリット「………」と、涙を流す
アルマン「(困ったように微笑む)じゃあ、嫌いじゃないなら頷いて?」
マルグリット「………(コクンと頷く)」
アルマン「ありがとう。今はそれで充分だ」

 アルマン、マルグリットの薬指に再会を誓うキスをする。

アルマン「また会いに来るよ。そして、いつか君に”好き”って言って
 もらう。そうしたら―…」

 アルマン、右手の人差し指をマルグリットの唇へ。

マルグリット「!」
アルマン「じゃあ、また!」

 アルマン、部屋を出て行く。
 マルグリット、アルマンが触れた唇に手を添え、胸をときめかせる。



                      ○  ○  ○



○とあるお金持ちのお屋敷
 パーティー会場。
 少し離れた場所から、マルグリットを見ている、オットー。
 マルグリットの周囲には、数人の女性が居て歓談中。

オットー「ヘルマン!」
ヘルマン「はっ!」
オットー「なぁ、どう思う?」
ヘルマン「は?」
オットー「最近、マルグリットは富に美しくなったと思わんか?」
ヘルマン「は…はい…?」
オットー「私に寄り添うようにして、色んな場所のパーティーへ顔を出すよう
 になったしなぁ…」
ヘルマン「それは…なによりで?」
オットー「ヘルマン!」
ヘルマン「はっ!」
オットー「貴様、出世せんな」
ヘルマン「は??」
オットー「もういい。いいか?何があっても、マルグリットから目を離すな?」
ヘルマン「はっ!」

 オットー、ヘルマンのネクタイを掴んで引き寄せる。

オットー「ただし、気取られぬように、な?」
ヘルマン「はっ!」



                      ○  ○  ○



○これまた、とあるお金持ちのお屋敷・別室
 忍んで会っている、マルグリットとアルマン。
 だが、一定の距離は保ったまま、談笑している。

アルマン「ねえ、もし戦争が終わったら、どうする?」
マルグリット「どう…って、別に」
アルマン「終わったら、2人でどこか別の場所に行かない?」
マルグリット「別の場所…?」
アルマン「ああ。僕達の事を誰も知らない場所」
マルグリット「…」
アルマン「そこで、僕は君の為にピアノを弾いて。君は僕の為に歌を
 うたって…」
マルグリット「(アルマンの言葉を遮って)無理よ!そんなの無理!」
アルマン「どうして?」

 マルグリット、扉に向って歩き出す。

アルマン「マルグリット?」
マルグリット「もう、会うのやめましょう!」
アルマン「え?」
マルグリット「やっぱり、私じゃダメよ!」
アルマン「そんな事…」
マルグリット「私はオットーの愛人なの!それは、戦争が終わろうが
 終わるまいが関係の無い事。私は永遠に彼の愛人なのよ!」

 しばし、沈黙。

アルマン「それは、君の望み?」
マルグリット「…私の…望み、なんて…」

 アルマン、マルグリットの手を取り、向き合う。

アルマン「君の望みは、何?」
マルグリット「お願い。もうこれ以上、私に近付かないで!」

 アルマン、「パッ」とマルグリットの手を離す。

マルグリット「あ…」と、悲しげな表情
アルマン「君は、神に囚われている訳じゃない。君を苦しめている鎖は
 断ち切る事が出来るんだ。そして、君はいつでも自由になれるんだ」
マルグリット「…アルマン…」
アルマン「君が何かを望む事は、罪じゃない」

 アルマン、マルグリットが向っていた扉とは逆方向に去る。



                      ○  ○  ○



○アネット達の家
 アルマン、アネット、ルシアン、ピエロが居る。

ピエロ「…どういう事だよ?」
ルシアン「純粋な”仕事”って訳にはいかないだろうな」
アネット「アルマン!あなたは行かない方がいいわ!」
アルマン「逆だろ?用があるのは僕だけだ」
ピエロ「冗談じゃねえ!将軍殿の屋敷で演奏なんて!罠だ!入ったが最後、
 二度と出て来れねえ!」
ルシアン「しかし、逃げ切る事も出来ないぞ?」
アルマン「僕に考えがある」

 アルマン、懐から拳銃を取り出す。

アネット「アルマン!あなた!?」
アルマン「これは賭けだ。協力してくれないか?」
ルシアン「わかった」



                      ○  ○  ○



○オットーの屋敷・寝室
 ドレスに着替えるマルグリットを、椅子に座って眺めている、オットー。

マルグリット「…何?」
オットー「君は、本当に美しい」と、微笑む
マルグリット「そんな事…」
オットー「愛している」
マルグリット「…」
オットー「応えなくてもいい。君には、私だけなのだから」
マルグリット「?」

 オットー、立ち上がりマルグリットをエスコートする。

オットー「さあ。パーティーのはじまりだ!」



○オットーの屋敷
 広間にて、パーティーが開かれている。
 演奏をしている、アルマン達。
 オットーとマルグリットが現れる。
 客人達、歓声に沸きオットー達を取り囲む。
 オットー、マルグリットから手を放し、ピアノを弾くアルマンの元へ。

マルグリット「?」←まだアルマンに気付いていない
オットー「いつもマルグリットがお世話になっているようで?」

 演奏を止める、アルマン。

アルマン「どういたしまして」
マルグリット「!」と、青ざめる
オットー「君のお陰で、ますます彼女は綺麗になった。礼を言うよ」
アルマン「それではお気付きですね?」
オットー「?」
アルマン「マルグリットが貴方の元では咲けない華だと―…」

 オットー、アルマンを殴る。
 床に倒れる、アルマン。

オットー「わかってないのは貴様の方だ!マルグリットはココに居る
 からこそ美しいのだ!最高級の食事!最高級のドレス!最高級
 の―…」
アルマン「それが彼女の美しさでしょうか?」
オットー「そうだ!見るがいい!」と、マルグリットを指す

 客人達の中心に立つ、マルグリット。美しく着飾り、宝石に負けない
程輝いているが、表情は曇っている。
 アルマン、立ち上がる。

アルマン「マルグリットを、僕にください」
オットー「(吐き捨てるように笑い)何だ?寝言か?」
アルマン「本気です」と、拳銃をオットーに突きつける
マルグリット「!」

 客人達、悲鳴を上げる。

アルマン「人間同士、話し合えばわかりあえるなんて理想論。僕は
 好きですけど、力でしか解決できない問題も、時にはあるんです
 よね」
オットー「よく解ってるじゃないか」と、拳銃を取り出す

 「パン!」と、大きな銃声が響く。
 オットーが倒れる。
 続いて、アルマンも…
 マルグリット、混乱する広間の中。人々の波を掻い潜って、アルマンの元へ。

マルグリット「アルマン!アルマン!!」

 アルマンの頭を抱き寄せる、マルグリット。

アルマン「…やあ。また、会えたね」と、息も絶え絶え
マルグリット「…アルマン…」と、涙
アルマン「…君の、望みは?」
マルグリット「…アルマン!私、あなたの事が好き!」
アルマン「………僕、も」と、にっこり笑って息絶える
マルグリット「いやぁぁぁぁぁっ!」と、号泣



                      ○  ○  ○



○街中
 オットーも亡くなり、無一文で彷徨うマルグリット。
 出会う、元友人達は冷たく彼女をなじる。
 そして、「敵国と寝た売女」としてリンチに遭う。
 誰に助けられる事も無いまま、マルグリットは息を引き取る。





                                          END







やはり。
オットーとアルマンの直接対決は入れたい!という思いと、
マルグリットとアルマンの関係は、”一度だけのキス”って所
を強調したかったのです!!

かなりベタで、甘×甘な展開の部分もございますが。
私の考える”純愛”が書けた気がします。

オットーも、盲信的にマルグリットに狂ってていいと思うし。
そんな寺脇さんなら、見てみたいし☆
だってさ!
唯一人の為だけに、世界が回っている訳ですよ!!
これもある意味”純愛”だと思うし。
(人殺しはいかんけども・・・)



ま。
私の書く話ですから。。。
最終的な救いは一片たりともございません。
また、それでいいとも思うしなぁ。



ただ。
舞台『マルグリット』が大好きな方には、ホントごめんなさい。です。
原型留めてないから・・・。



それでも、
時間潰しに、何かの足しに、このページのこの物語を読んでいただけたら
幸いです。

そして、
ひっそりこっそり、自分だけの”マルグリット”を妄想してゆく方が
居られたら、わくわくするなぁ〜♪
仲間×仲間(o≧∇≦)o



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