このHPは、役者の寺脇康文さんが大好きで大好きで仕方のないcometikiが、
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ついのべ(#twnovel)〜総集編


ついのべとは…
  twitter(ついったー)で書かれている、小説のこと。
  140文字くらいの短い、短い小説です(…と、私は理解しています)。ついったー内で
  #twnovel という、ハッシュタグで検索すると、色んな人の作品が読めます♪

  実際、ついったーに載せたのとはビミョーに違う場合もあります。。。

  【拍手】や感想などいただけたら、喜びますw




2011.01.25

生きている間。
全く何も役に立たなかったので、
せめてもと緑のカードに丸をする。
安らかになんて思ってはないけど。
せめて1つの器官でも、
使って貰える死に方ができますように。
両手に挟んで祈りを込める。
どうか、このリボンが繋がりますように。

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2011.01.24

「ただいま」とおもった。
初めて出会う、他人の塊に。
己の家でさえ言うことを躊躇われた言葉が、
心の底からふうわりと浮き上がる。

何だ。
俺は迷子だったのか。
いい歳して情けないけれど、
やっと帰って来られたんだ。
自分の“家”に。

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2011.01.24

聞き分けの良い子どもだった。
とても。
両親に逆らわず、真面目に生きてきた。

でも僕には望みがあった。
物心ついた時からの、願い。

それを叶えた時、
自分はずっと親不孝な子どもだったのだと気付いた。
枕元で泣く父母。
ごめんね。
それでも僕は死にたかったんだ。

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2011.01.18

新聞紙で形を作り、
絵の具を塗って顔も描けた。

僕の役はぞうさん。

かぶろうとしたら、先生に止められた。
「こっちにしよっか」金色の折紙で作られた王冠。
僕の頭にぴったりの。

その日から僕は王様で、皆に羨ましがられたけど…
僕はぞうさんがよかったな。
折角可愛くできたのに。

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2011.01.18

シロツメクサの冠が欲しくて泣く私に、
あなたは四つ葉のクローバーで指輪を作ってくれた。

今、クローバーは押し花になり、
指輪はプラチナへと姿を代えて、
左手の薬指に。

けれどきもちは色褪せて、
泣いてもあなたは戻らない。

私はそっと、冷たい幸せに別れを告げた。

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2010.05.27

通帳の桁がラインダンスを始めるまで、
走り続けた。

大きく踏み切れば、飛べそうな勢いで。

まるで特殊な能力が備わったような感覚。

気づかなかった。
大きく脈打つそれを、落としてしまったことに。
指先が痛む程熱がひいた時、
身体の中心を吹きぬける風に震えた。

どうりで身軽だ。

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2010.05.25

おいてゆかれる。

周囲の時間だけ早送りされて。
言葉も景色も認識させてもらえない。

昔はもっとゆっくりだった。
蟻の行列を眺め、雲の行方を追った。
山に登って、川で泳いで。
それでもまだ陽は高かった。
今はあっという間に、闇の中だ。

だから走る。
笑われたって、胸を張る為に。

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2010.05.24

出会いは突然。
あなたが日常から攫ってくれた。
初めて見る世界。
どこまでも2人でゆけると思ったのに。

骨が折れて役に立たなくなった時、私は捨てられた。
アスファルトが硬くて痛くて、涙が出た。
雨に溶けて流れて誰にも気づかれなかったけど、
それでいい。

きっともうすぐ太陽が。

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2010.05.13

脂粉の香りを残して、君が出てゆく。
音も立てず、軽やかに。
腕の中にいたのは、ほんの一瞬。
追いかけないのが僕らのルール。
またすぐ戻っておいで。
君の大好きな、天日干しのお布団の中で待ってるから。
小さなぬくもりを夢に見て。



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2010.05.12

怖くなる。
本当に君のことが好きなのか?
確かなものは何もない。
胸の奥の小さな灯りだけ。
それが揺らされ、消えてしまいそう。
頼りない炎だから。
試されている。
想いの強さを。
他ではない、自分自身に。



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2010.05.11

爪先ばかり見ている。
同じ場所で。
ああ、そうか。
立ち止まっているから、景色が変わらないんだ。
顔を上げて、右・左・上そして、正面。
たまには身体も傾けて。
歩き出せなくても、見方は変えられる。
まだ僕にも、見えるモノがある。



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2010.05.09

会いに行くと決めたから。
距離だって、壁だってぶっ壊す。
重たいモノは全部捨てて、持って行くのはこのキモチだけ。
両手が空いたから、君を抱締めることもできる。
もっと早く気づけばよかった。
僕の心の唯一の望みに。
さあ、急げ!



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2010.05.08

爛志は生死と出会うことで輝きを増し、扉を開けることができる。
夢と希望の誓詞をのべて、一歩踏み出す。
けれど、辿り着いた世界は乱思に満ちて、正視すらできない。
毎日を生きるだけで精一杯で、気づけば心は爛死していた。

※”爛志”と”乱思”は勝手に漢字組み合わせてつくってる、造語です



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2010.05.07

重量感あるグレーが、渋々と持ち場を離れてく。
閉じ込められてたブルーは、身体いっぱい伸びをした。
とっても気持ちよさそうに。
僕も大きく深呼吸。
澄んだ空気が心を巡り、ふわんとシアワセ。
君もどこかで見てるといいな。
同じ空の下。
同じ想いで。



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2010.05.06

ガラにもなく足を止めたのは、パステルピンクの花が可愛かったから。
あれから2ヶ月。
ぼくの花知識はうなぎ登り。
バラ・ガーベラetc…。
なのに、一番知りたい名前だけがわからない。
どんな図鑑にも載ってないから、聞いてみよう。
勇気を出して。
「君の名前は?」



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2010.05.05

いつも傍に居たけど、友情なんてキレイなモンじゃない。
腐れ縁とか、因縁とか?
どちらかと言えば嫌いで、悪態ばっか吐いていた。
それでも関係は壊れずに。
もしかしてこれは絆ってヤツなのかと思った。
絶対お前には言わないけどな!



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2010.05.04

物陰から、相手の様子を伺う。
臨戦態勢だ。
銃を構えながら、思わずグチが零れる。
「っきしょー!世の中はなぁGWなんだよ!ちったぁ俺も休ませやがれ!」と。



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2010.04.28

枯れた手が、ゆっくりと俺の頬を撫ぜる。
腹に脅し用の包丁を呑み込んで。
金だけ手に入ればよかったのに、泣きながら歩み寄ってきたから
判断が遅れた。
理解できず問えば、女は幸せそうに微笑んだ。
「神様」と呟いて。
強盗がそう呼ばれる世界で、生暖かい体液が墜ちて逝くのを見つめた。



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2010.04.27

雨の日はポンッと咲かせる、私だけのライラック。
あなたからのプレゼント。
一緒に過ごせる今日は、素敵な日。
カラフルな花畑を、軽やかにぬって歩く。
上を向いて。
愛おしい想いが、やわらかに降ってくるから。
ラヴ・レターみたいで、嬉しくなっちゃうの。
心地よい雨音が、胸に響いて。



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2010.04.22

小説家にはなれないわね。
爛れるほど憎くて愛おしい男の事も、「出会って、別れた」としか
言えないから。
どす黒く燃え上がる感情は、当て嵌まる言葉が見つからないか
ら、表現できない。
名付けられないなら、存在しないのかもね。
所詮、その程度のこと。
お話にもならない、ちっぽけなこと。



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2010.04.15

何も聞こえないんだと思ってた。
でもそれは雑音が強過ぎただけで、君の声はそこにあった。
やわらかくて、まあるくて、あたたかい音。
触れたらやさしくなれる音。
10年前の君の想いを今、受取った。
まだ、間に合うだろうか?
途中で掻き消されないよに、腕の中で伝えるよ。
「ありがとう」



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2010.04.13

不意に出てきた、あなたのコート。
羽織ってみれば、やはり私には少し大きい。長い袖を振って笑う。
ポケットに手を入れたら、「カサリ」と音がした。
触れた物を取り出して、また口元が緩む。
洋菓子店のレシートは、2年前の私の誕生日。
それともう1枚。病院の領収書。
「嘘吐き」。涙と一緒に本音が零れた。



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2010.04.06

電話が鳴っても出ないわ。
私の声はアポロンさえ虜にするから。
人が来ても動かないわ。
私が立てば、カリテスが嫉妬して今すぐ桜を散らしてしまうから。
そうね。
目の前のハンコの整理くらいならしてあげる。
全く大変だわ。
男女問わず、いつも熱視線を向けられているの。
罪な女よね。



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2010.03.29

ドキドキする。
ときめきなんて生やしいものじゃなく。
心臓が血液を送出し、体内を駆け巡っているのが外からでも
わかりそうだ。
君に会う為、自分だけの王国を出た。
陽の光がこんなにも眩しかった事を知る。
世界はこんなにも極彩色だ。
手足の震えは、歓喜の所為だ。
さあ、一歩。



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2010.03.28

待ち合わせは四角い箱の外。
ねえ、来てくれる?
文字だけじゃ伝えきれない想いがあるの。
ねぇ、そこから出て来てくれる?
約束は桜の樹の下。
もうすぐ花が終わっちゃう。
まだあなたは来ないのに。
祝福の紙吹雪みたいに舞って、終わってしまうの。



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2010.03.20

聴こえた気がした、君の声。
振返れども、その姿はなく。己を嗤う。
木蓮の香りに酔ったのだと言い訳し、虚空にすがる。
君に会いたくて。
春嵐の中、目を閉じた。



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2010.03.18

ベルが鳴り、扉を開けたら。
二日前に頼んだ通販グッズと一緒に、恋が届いた。
胸の中でふんわりと咲く、桜。
「ああ、どうか散ってしまいませんように」。
薄紅色に祈ったけれど、私。
あなたの名前も聞けなかった。

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