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「還る場所」−『相棒』二次創作小説


『相棒』のキャラクターを使用して書いておりますが、本編とは全く関係ありません
  cometikiオリジナルストーリーです (c)テレビ朝日・東映
※これは読みきりです 『相棒 ふたりだけの特命係』TOPの下に作品がまとめてあります




青い海―・・・



その上を滑るように進んでいくと、

小さな岬に辿り着く。



空から見下ろせば、観光客だかで賑わっているのが見える。





岬の先に、1人の男が立っている。

亀山薫。

カーキー色のMA−1のジャケットを脱ぎ、肩にかけていた。
白のTシャツにグレーのワークパンツ。
いつもの定番スタイルだ。



両手を上げて、背中を伸ばし、海の匂いを吸い込んでいた。



傍らに立つ、もう1人の男。

杉下右京。

グレーに白のストライプが入ったスーツに、水色のシャツ。
ネクタイと胸ポケットから覗くチーフは、黄色だ。



彼は、人待ち顔で薫とは反対の方向を見ている。





ふと、視界に入った人物に向って、軽く右手を挙げる。



 「神戸君、こっちです」



黒のスーツに、濃いグレーのシャツ。
ネクタイは、洒落た紅の男・神戸尊が、その声に反応して小走りに
駆けて来る。


薫も、振り向く。



 「お待たせして、すみません」



神戸は、息を整えると、乱れた髪の毛を手櫛でなおした。

右京はそれに対して、特に応えず、話を切り出す。



 「こちらが、亀山君です」

 「ども!はじめまして、亀山です!」



日に焼けた健康的な肌色で、ニカッと白い歯を見せて笑う、薫。
左手で肩に掛かったジャケットを支えつつ、右手を腰に当てている。

どう見ても、”元刑事”には見えない。

神戸はしばし、目をパチパチさせ、薫を見直す。
だが、それで”亀山薫”という人間が変わる筈も無い。

神戸は困ったような表情で、右京を見た。



 「あのぉ・・・コレが、亀山さんですか?」

 「はい」

 「そのぉ・・・刑事時代はもっとこぉ・・・シャキッとされてたとか?」

 「いいえ。こういう人なんです」

 「右京さん。何気に毒吐いてません?」



冷風漂う右京の物言いに、薫は苦笑する。



 「別に。君は君じゃありませんか?」

 「そうです。俺は俺ですよ」



右京は少しスネたように、薫を見上げて呟いた。
それに薫は目を細めて応える。


普段見せない右京の表情に、神戸は戸惑いながら薫に向って
手を差し出した。



 「あの。神戸・・・と、いいます。はじめまして」

 「どうも」



薫は大きな手で包み込むように、神戸と握手を交わす。



 「アナタ、本当に杉下警部とコンビ組まれてたんですか?」

 「まぁ・・・組んでましたね」

 「・・・その言い方だと、コンビというより主従関係と言った方が
 いいのでしょうか?」



鋭い目付きで薫を観察する、神戸が冷たく言い放った。



 「右京さぁ〜ん?」



何故だか攻撃を喰らっている薫は、右京に助け舟を求める。



 「そういう人なんです」



右京は切って捨て、海へと視線を移した。





神戸が何やら、薫に食って掛かっている声が聞こえる―・・・





しばらくして、右京は2人に視線を戻した。

まだ会話なのだか、神戸の独り言なのだかわからない空気が
漂っていたが、右京が言う。



薫を見つめて―・・・



 「そろそろ行きましょうか?」



その声に、薫も右京を見つめる。










 「・・・神戸君」











神戸の名を言う瞬間、右京の顔が切なげに歪んだ。



 「じゃあ、俺も行きますわ!」



ジャケットを羽織ると、右京と神戸に背を向けて、薫は歩き出した。



一歩、



また一歩と、遠ざかっていく薫の背中を見つめる、右京。

















 「帰りましょう!亀山君!」

















雑踏の中に消えそうになった薫に向って、右京は声を上げていた。













足を止め、



ゆっくりと、振り返る―・・・薫。





右京を見て、照れ臭そうに笑って見せる。





 「なぁ〜に言ってんスか、右京さん!俺、もう刑事じゃないっスから!」







そして、

薫はパキッとした笑顔で、右手を大きく振った。





2人に背を向け、しっかりとした足取りで薫はその場を後にした。






                                     − 終幕 −



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◆ あとがき ◆



え〜・・・

オチも何にもないネタで、すみません。



実はコレ。



私が夢で見た内容なんです。



覚えて無い部分は、適当に加えましたが・・・8割方、このまんま。

キレーな映像で見ました。



それだけでもスゴイのですが、私的に。

”帰りましょう!亀山君!”

この一言に、胸を打たれたのでした。。。

超名セリフだと思うのですよ!!



いつも、共に道を並んで歩いていた薫ちゃんに向っての、
右京さんの一言!!



寝鼻血を吹くんじゃないかと、思いましたよ!!





時期的には、いつなんだろう?
神戸君は居ましたから。

岬は・・・日本っぽかった。

海からのシーンは、よく洋画で見る空撮で・・・



”帰りましょう!亀山君!”



いや、ホント。
素晴らしい!!



是非とも、実写で・・・は無理なので、せめても活字でお伝え出来たら
なぁ・・・とおもい、UPしました。



たまには、”伊丹さんの恋”で無い『相棒』ネタもいいかなぁ(笑)。

しかし、私には中々伊丹さんネタ以外は出て来ないのだ。。。
残念。

また、出来たらUPしますが・・・果たして??



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